各ハチの危険度がわかる!スズメバチ属7種類を見分ける方法
「さっき、自宅でスズメバチっぽいハチを見かけたんだけど…このスズメバチって何スズメバチなの?危険なのか判断するためにもスズメバチの種類が知りたい!」
あなたは今、そうお考えではないでしょうか?
攻撃性の高さと毒の強さで知られるスズメバチ。
2017年10月に高齢の女性が150箇所以上を刺されて死亡した事故もあり、スズメバチの危険性は年々注目されています。
自分の家にいたハチは大丈夫なんだろうか…?と不安な気持ちになりますよね。
![スズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/79e68ef32d1f2ea00008e93c5a1f05bf.jpg)
今回は、日本にいる攻撃性の高いスズメバチ属の種類の特徴・見分け方を解説します。
ハチの業界で働き、今まで何種類ものスズメバチを見てきた経験をもとに、画像・特徴・攻撃的な時期をまとめたので、あなたの家にいるスズメバチを見分ける参考にしてみてくださいね。
「もし危険なスズメバチを見つけたらどう対処すればいいの?」
「刺された時にできる応急処置ってあるの?」
スズメバチを見つけてしまったら、こんな不安も浮かびますよね。
この記事で紹介しているスズメバチに遭遇したときの対処法を見れば、あなたの家にいるハチが危険かどうかもわかり、その後の対処法もわかります。
スズメバチの種類を理解して、正しい対処ができるように、この記事がお役にたてれば幸いです!
スズメバチってどんなハチ?他のハチとの危険度や毒性の違いを紹介
スズメバチの基本情報
スズメバチは世界で61種類存在して、その中で日本には16種類のスズメバチが存在しています。
日本のスズメバチは3種類の属性に分かれていて、それぞれ特徴があります。
スズメバチ属
スズメバチ属には、全部で7種類のハチがいます。
種類
- オオスズメバチ
- キイロスズメバチ
- コガタスズメバチ
- モンスズメバチ
- ヒメスズメバチ
- チャイロスズメバチ
- ツマグロスズメバチ
特徴
最も大型なスズメバチの仲間で、なんとオオスズメバチの女王蜂は4.5cmもあるんです。
そのオオスズメバチは、近くを通るだけで人を刺しにくるほど攻撃的です。
巣の大きさは、大きいもので直径1mになることもあります。
また、キイロスズメバチ、コガタスズメバチは近年市街地で多数発生し、問題になっています。
クロスズメバチ属
クロスズメバチ属には、全部で5種類のハチがいます。
種類
- クロスズメバチ
- シダクロスズメバチ
- キオビクロスズメバチ
- ツヤクロスズメバチ
- ヤドリスズメバチ
特徴
最も小型なスズメバチの仲間で、働き蜂の体調は1cmほどの大きさです。
攻撃性はあまり高くなく、全体的に黒色の胴体をしている種が多いです。
土の中にフットボールの形をした、特徴的な巣をつくります。
ホオナガスズメバチ属
ホオナガスズメバチ属には、全部で4種類のハチがいます。
種類
- キオビホオナガスズメバチ
- ニッポンホオナガスズメバチ
- シロオビホオナガスズメバチ
- ヤドリホオナガスズメバチ
特徴
クロスズメバチ属より大きく、北海道や本州中部の山岳地帯に生息しています。
こちらも黒色の胴体の種が多く、名前の通りほおが長いことが特徴です。
木の枝、軒下に和紙でできたようにシワシワの、提灯のかたちをした巣をつくります。
このように、属性によって特徴があります。
とくに、攻撃性も高く、民家に現れるのはスズメバチ属です。
今回は、スズメバチ属7種の説明をしていきたいと思います。
アシナガバチやミツバチに比べて危険度は高い?
スズメバチの攻撃性は、アシナガバチやミツバチに比べて非常に高いです。
ミツバチやアシナガバチ、スズメバチの針は自分たちの巣を守るための護身用です。
クマや他の動物からエサとして見られる巣を守るために、その機能が発達してきたと言われています。
その中で、スズメバチ属は、「巣を守らなくては」という、外敵に対する防衛本能が非常に発達しているんです。だから攻撃的なんですね。
スズメバチには、そんな攻撃性が垣間見える以下のような特徴があります。
【スズメバチの攻撃性を表す特徴】
- 他のハチと違って何回でも針がさせるようになっているので、集団で襲われると命の危険性がある
- 巣の入り口付近で、絶えず外部を見張っている見張りのハチがいる
- 外敵に気づいたらすぐにそこに飛んできて威嚇する
- 直接刺さなくても、毒を霧のように撒き散らす攻撃をする
スズメバチの毒ってどのくらい強いの?
スズメバチは、他の蜂に比べて毒を注入するための筋肉が発達しています。
そのため、一度に多くの毒を注入することができるんです。
スズメバチの毒には、以下のような成分が含まれています。
- かゆみを起こすペプチドといった成分
- 痛みを起こすセロトニン、アミンといった成分
- 体の組織を破壊する分解酵素
そのため、スズメバチに刺されると次のような症状がおきます。
スズメバチに刺された毒で起こる症状
【一般的な症状】
体温が1~3度ほど上がり、寝込む人もいます。
腫れがピークを超えるとかゆみに代わり、その状態が2~3日続きます。
【オオスズメバチに刺された場合】
オオスズメバチに刺されると、刺された部分の皮膚が壊死することがあります。
腫れが引いた後でも深さ3~5ミリほどが陥没してしまい、数年たっても回復しないことが多いです。
【アレルギー症の場合】
蜂毒に対するアレルギーを持っている場合、上記の症状とは全く違うことが起こります。
以下の症状が起こった場合は、速やかに病院へ行きましょう。
- 数分〜數十分の間に意識が朦朧としてくる
- 全身に発疹が現れ、呼吸器官が腫れ上がることで呼吸困難に
- 最悪の場合、死に至る
目に入ると失明の恐れも
スズメバチは、針をさして毒を注入する他に、霧状の毒を空中に撒き散らすこともできます。
この毒が目に入ると、失明の恐れもあるんです。
実際に、スズメバチの毒を研究している人はこんな事件にあったようです。
スズメバチの毒を採取しようとした際に、毒が目に入り、突然ものすごい痛みに襲われて目が全く開かなくなってしまった。
毒が入って3,4分ですぐに水で洗い出して目薬をさす対処をしたが、角膜が溶け出し、白目の白い部分は全てなくなり、真っ赤に。
すぐに病院へ行き見てもらうと角膜に無数の穴があいている。
懸命な治療もあって、1週間後に角膜を再生させることができた。
直接刺されることはなくとも、このような危険にあう可能性もあります。
それくらい、スズメバチの毒には厳重な注意が必要です。
スズメバチの種類の見分け方
スズメバチの属性は3属性ある、と先ほども説明しました。
その中でも攻撃性が高い種が多く、よく現れるスズメバチ属の各7種類が、以下のハチになります。
《スズメバチ属 危険度別ランキング》
1位 オオスズメバチ
2位 キイロスズメバチ
3位 チャイロスズメバチ
4位 モンスズメバチ
5位 ツマグロスズメバチ
6位 コガタスズメバチ
7位 ヒメスズメバチ
それぞれ画像つきで解説していきますね!
危険度1位 オオスズメバチ
![オオスズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/81bb15286f328a70d707d5bd36a2cd42.jpeg)
スズメバチの中でも最も強いオオスズメバチ。
オオスズメバチには、以下のような特徴があります。
オオスズメバチの大きさ・色・分布
体長 |
・女王蜂 43~45mm ・働き蜂 27~40mm |
---|---|
色 |
・頭はオレンジ色 ・胸部は黒 ・胴体はオレンジと黒の縞模様 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州に分布 平地や低山地に現れる |
オオスズメバチの巣の特徴
オオスズメバチは、土の中に巣を作ることが多く、稀に壁の中や屋根裏など、閉鎖空間に巣をつくります。そのため、土の中の巣に気づかずに上を歩いてしまい、巣を襲われると思ったオオスズメバチに刺されるといった被害が発生しやすいです。
大きさは直径30cm~80cmとかなり大きく、巣の規模もスズメバチの中では最大と言われています。
オオスズメバチは、土の中に巣を作ることが多く、稀に壁の中や屋根裏など、閉鎖空間に巣をつくります。そのため、土の中の巣に気づかずに上を歩いてしまい、巣を襲われると思ったオオスズメバチに刺されるといった被害が発生しやすいです。
オオスズメバチの発生時期
オオスズメバチは、以下のような時期で発生します。
発生時期 | |
---|---|
5月中旬〜 下旬 |
巣作りが始まる |
6~7月 | 働き蜂が羽化する |
9~10月 | 最も攻撃的に |
9~11月 | オスが羽化する |
10~11月 | 新女王が誕生する |
11月〜 | 新女王以外のハチは越冬せず、衰退していく |
特に、9~10月には最も攻撃的になり、人が近くを通っただけで威嚇をはじめ、攻撃を仕掛けてきます。
オオスズメバチの攻撃性
オオスズメバチは、スズメバチの中で最も強いハチです。
7月~11月に刺傷被害は発生し、その中でも9~10月にもっとも被害は大きくなります。
巣から数メートル〜十数メートル離れているところに偵察バチがいて、近くを通ると顎をカチカチと鳴らし、威嚇行動をしてきます。
そこから巣に数メートルまた近づいてしまうと、攻撃の対象となってしまうんです。
一度狙われると、15〜20メートルは追いかけてきます。
一度刺されるとなんども針を突き刺し、集団で攻撃してきます。
アナフィラキシーショックでなくとも、蜂の毒そのものの作用で死に至る可能性もあるほどです。
危険度2位 キイロスズメバチ
![キイロスズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/925033773f082cdb9bc15a0edc19e9ef.jpg)
刺傷被害が全国で最も多い、キイロスズメバチ。
キイロスズメバチには、以下のような特徴があります。
キイロスズメバチの大きさ・色・分布
体長 |
・女王蜂 25~28mm ・働き蜂 17~24mm |
---|---|
色 |
・頭と胸は黄橙色と黒色 ・胴体は黄橙色に黒の縞模様 ・体全体に黄色い毛が密生している |
分布 |
北海道、本州、四国、九州、対馬、屋久島 近年は都市部で多発している |
巣の特徴
日本のスズメバチの中で、最も自由に巣をつくるハチです。
- 木の枝
- 崖
- 軒下
- 橋の下
- 樹洞
- 家の壁の間
- 屋根裏
- 土の中
など、基本的にどんなところでも巣をつくります。
大きさは、直径60cm~90cmと、かなりの大きさになります。
キイロスズメバチの発生時期
キイロスズメバチは、一年で以下のように活動します。
発生時期 | |
---|---|
4月下旬〜 5月下旬 |
巣作りが始まる |
6〜7月 | 働き蜂が羽化する |
9~10月 | 最も攻撃的に |
9月下旬~ 11月 |
オスが羽化する 新女王が誕生する |
12月下旬〜 | 新女王以外のハチは越冬せず、衰退していく |
4月から12月と、長い期間で生存するキイロスズメバチ。
どのスズメバチにも共通しますが、巣は1年で役目を果たし終わり、沢山いたスズメバチの群も新女王蜂のみが冬を越します。
キイロスズメバチの攻撃性
刺される被害は全国ナンバーワン。
7~10月に被害は発生して、本州では9~10月に被害のピークを迎えます。
働き蜂が多く、巣にいる数はその数なんと400~1400頭。
そのため、一度攻撃を受けると数十〜数百のキイロスズメバチに襲われる可能性があります。
一旦刺激された巣は、数週間にわたって危険性が増し、少しの刺激(人が巣の前や下を通る)で興奮して刺しにきます。
危険度3位 チャイロスズメバチ
![チャイロスズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/a8822fdaca7252818573a4bc3f2172f4.jpg)
キイロスズメバチやモンスズメバチの巣に侵入し、女王蜂を殺して巣を乗っ取るという、特徴的な行動をするチャイロスズメバチ。
チャイロスズメバチには、以下のような特徴があります。
チャイロスズメバチの大きさ・色・分布
体長 |
・女王蜂 30mm前後 ・働き蜂 17~24mm |
---|---|
色 |
・頭と胸部は赤褐色 ・胴体は全体的に黒い |
分布 | 北海道、本州中部以北で見られる |
他のハチとすこし違い、全体的に茶色がかっていることが特徴です。
南にはおらず、本州中部以北で見られます。
チャイロスズメバチの巣の特徴
チャイロスズメバチは、キイロスズメバチやモンスズメバチの働き蜂が羽化した直後に、女王蜂を殺しに行き、それらの働き蜂に自分の巣を作らせます。
閉鎖空間に巣があることが多く、
- 樹洞
- 屋根裏
- 土の中
に巣をつくります。
モンスズメバチの巣に形状がよく似ており、直径20cm~50cmの巣をつくります。
チャイロスズメバチの発生時期
チャイロスズメバチは、一年で以下のように活動します。
発生時期 | |
---|---|
5~7月 | キイロ,モンスズメバチの巣に侵入し、女王蜂を殺す。それらの働き蜂に、自分の子供を育てさせる |
7~9月 | 働き蜂が羽化する |
9~10月 | 攻撃的に |
9~10月 |
オスが羽化する 新女王が誕生する |
10月〜 | 衰退し始める |
チャイロスズメバチの攻撃性
オオスズメバチ、キイロスズメバチに次いで攻撃的なチャイロスズメバチ。
巣に近寄ると、地表近くをジグザグに飛び回るような独特な威嚇を行います。
刺された時の痛みはスズメバチの中でもっとも痛烈です。痛みを感じさせるセロトニン・プロトレッシンという成分が毒の中に多く含まれています。
危険度4位 モンスズメバチ
![モンスズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/bc9429cec1bf881811733a152f18ea0e.jpg)
他のスズメバチと違い、日本で唯一、夜間(日没後3~4時間)も活動するモンスズメバチ。
モンスズメバチには、以下のような特徴があります。
モンスズメバチの大きさ・色・分布
体長 |
女王蜂 28~30mm 働き蜂 21~28mm |
---|---|
色 |
・頭部はオレンジ ・胸部は黒褐色 ・胴体はオレンジ色の縞模様 ・目が褐色 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州の平地、低山地に生息する 近年は減少傾向にある |
コガタスズメバチに色も大きさも似ているため、判別がなかなか難しいハチです。
目の色が褐色のため、そこで見分けることができます。
モンスズメバチの巣の特徴
![モンスズメバチの巣](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/6edb74bd580950a7fc6e5155bc1449d1.jpeg)
モンスズメバチの巣は、
- 樹洞
- 屋根裏
- 土の中
など、閉鎖空間に作られることが多いです。
女王蜂があまりに狭い閉鎖空間に巣を作った場合、7~8月に引っ越しをすることがあります。
大きさは30cm~60cmほどです。
モンスズメバチの発生時期
モンスズメバチは、一年で以下のように活動します。
発生時期 | |
---|---|
5月中旬〜 6月中旬 |
巣作りが始まる |
6月中旬〜 | 働き蜂が羽化する |
7~9月 | 攻撃的に |
9月上旬 |
オスが羽化する 新女王が誕生する |
9月下旬〜 10月 |
営巣活動を終える |
他のハチと違い夜も活動するため、夜にも注意が必要です。
モンスズメバチの攻撃性
攻撃性は強く、7~9月の発達時期には、巣の近くを通行しただけで刺されることが多いです。
土中や樹洞に巣をつくることもあり、農作業や遠足、墓参り、草刈りで刺される被害が発生しています。
危険度5位 ツマグロスズメバチ
![ツマグロスズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/dc98020bac4c31bfc0147f4e17a08b3d.jpg)
特徴的な色使いのツマグロスズメバチ。
ツマグロスズメバチには、以下のような特徴があります。
ツマグロスズメバチの大きさ・色・分布
体長 |
・女王蜂 25~28mm ・働き蜂 20~22mm |
---|---|
色 |
頭と胸部は赤褐色 胴体の1,2節は黄赤色、3節以降は黒色をしている |
分布 | 宮古島以南の八重島諸島にみられる |
スズメバチによく見られる縞模様はなく、色の違いがはっきりとあるハチです。
全国的には分布しておらず、沖縄の宮古島以南、八重島諸島に見られます。
ツマグロスズメバチの巣の特徴
![ツマグロスズメバチの巣](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/debf4e977f87a7b67418040675f02396.jpeg)
ツマグロスズメバチは、
- 草むら
- 木の枝
- パイナップルの畑の木
- 軒下
など、比較的色々なところに巣をつくります。
巣の大きさは30~70cmと大きめです。女王蜂が最初に作る巣は、フラスコを逆にした形の巣を作ります。
巣の大きさは30~70cmと大きめです。女王蜂が最初に作る巣は、フラスコを逆にした形の巣を作ります。
ツマグロスズメバチの発生時期
ツマグロスズメバチは、一年で以下のように活動します。
発生時期 | |
---|---|
5~10月 | 巣を作り始める |
5~10月 | 働き蜂が羽化する |
9~12月 | オスが羽化する |
10~12月 | 新女王が羽化する |
12月〜 | 衰退し始める |
暖かい地方に分布しているため、冬まで活動することが特徴です。
ツマグロスズメバチの攻撃性
巣を刺激してしまった時の攻撃性・威嚇性はやや強いです。
パイナップル畑に営巣することも多く、農作業中に知らずに巣を刺激し攻撃を受けるという被害が多く発生しています。
危険度6位 コガタスズメバチ
![コガタスズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/79e68ef32d1f2ea00008e93c5a1f05bf.jpg)
オオスズメバチによく似ているコガタスズメバチ。
コガタスズメバチには、以下のような特徴があります。
コガタスズメバチの大きさ・色・分布
体長 |
・女王蜂 25~29mm ・働き蜂 21~27mm |
---|---|
色 |
・頭部はオレンジ色 ・胸部は黒褐色 ・胴体はオレンジ色の縞模様 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、奄美大島、沖縄島、石垣島、西表島 |
色や形がオオスズメバチによく似ているコガタスズメバチ。
体調はオオスズメバチの2/3ほどの大きさです。
分布は、石垣島では稀に見られ、それ以外では普通に分布します。
コガタスズメバチの巣の特徴
コガタスズメバチの巣は比較的小さく、直径20cm前後とバレーボールほどの大きさになります。
低い木に巣を作ることが多く、庭木に発生した巣はコガタスズメバチが多いと言われています。
コガタスズメバチの発生時期
コガタスズメバチは、一年で以下のように活動します。
発生時期 | |
---|---|
5月上旬〜 | 巣作りが始まる |
6月中旬〜 9月 |
働き蜂が羽化する |
7~10月 | 攻撃的に |
9月中旬~11月上旬 |
オスが羽化する 新女王が誕生する |
11月下旬〜 | 衰退していく |
コガタスズメバチの攻撃性
コガタスズメバチは比較的温順で、2~3m近寄っても刺してくることは少ないです。
しかし、子供に巣を壊される、突くなど、巣を刺激してしまうと警戒心が強まり、近寄っただけで刺しにきます。
危険度7位 ヒメスズメバチ
![ヒメスズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/7121021138e3807bf215e24972c095ac.jpg)
オオスズメバチについで大きいヒメスズメバチ。
ヒメスズメバチにはこのような特徴があります。
ヒメスズメバチの大きさ・色・分布
体長 | 女王蜂・働き蜂 24~37mm |
---|---|
色 |
黒色に、黄赤色の縞模様 尾の部分が黒い |
分布 | 本州、四国、九州、対馬、八重山の平地、低山地に生息する |
女王蜂と働き蜂の大きさに差がないハチです。
オオスズメバチやコガタスズメバチとの見分けがつきづらいですが、尾が黒いところで判断できます。
ヒメスズメバチの巣の特徴
巣は、
- 樹洞
- 屋根裏
- 壁の中
- 土の中
など、閉鎖空間に作られます。
大きさは15~20cmと小さく、働き蜂の数も少ないです。
球体に巣をつくる種が多いスズメバチですが、ヒメスズメバチは球体ではなく、巣穴が直接出ていることが特徴です。
ヒメスズメバチの発生時期
ヒメスズメバチは、一年で以下のように活動します。
発生時期 | |
---|---|
5月下旬 | 巣作りが始まる |
7月下旬 | 働き蜂が羽化する |
8月上旬 |
オスが羽化する 新女王が誕生する |
9月中旬 | 営巣活動を終える |
営巣活動が短く、他のスズメバチが活発な時期にはもう活動を終えるところが特徴的です。
ヒメスズメバチの攻撃性
ヒメスズメバチは温順な性格で、あまり攻撃的ではありません。
しかし、人が近づいてきたときの威嚇行動は顕著に行います。
刺されたときの毒も他のハチに比べて弱いですが、アレルギー体質の人が受ける影響は変わらず、他と同様に重篤症状になります。
ちなみにこれはアシナガバチ
スズメバチだと思ってたら違かった!となりやすいのが、アシナガバチです。
見た目や大きさが似ているため、よく間違われます。
![アシナガバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/1a6bbaa3bc78709868f3d9eada6f7214.jpg)
見た目で見分けるには、胴体の上部のくびれに注目してみてください。
アシナガバチの方がくびれが細く、スズメバチはくびれがありません。
![スズメバチ](https://hachi-con.com/wp-content/uploads/2018/02/1458b156ae0390d334ffb8887e275cd2.jpeg)
このように、巣にも特徴があります。
アシナガバチの巣は巣穴がむき出しになっていて、大きさも15~20cmと小さめです。
「スズメバチかもだけど…どうだろう?」と思っている人はこちらも確認してみてくださいね。
もしスズメバチと遭遇してしまったら?取るべき対処法を紹介
スズメバチがあの大きな羽音をたてて近づいてきたら誰しもが驚くと思います。
しかし、慌てて逃げると刺される可能性も上がるんです。
ここでは、スズメバチと遭遇してしまったときの対処法、刺された時の応急処置を紹介していきます。
まず取るべき行動って?
スズメバチが家の近くに現れた、巣ができたときの対処法を紹介します。
まずは近づかない
見つけたとしても、スズメバチや巣に近寄ってはいけません。
スズメバチは、10メートルほど離れていたとしても、攻撃を仕掛けてくると判断して、威嚇行動に入ります。
スズメバチを見つけたら、以下のように対処をしましょう。
- 目を閉じて下を向き、じっとする。
- ハチの巣やハチが向かってくる方向とは別方向に、ゆっくりと後ずさりをする。
「走らない」ということがポイントです。スズメバチは、動くものを追う習性があるためです。
静かにゆっくりと逃げることで、「敵じゃないよ」ということを伝えましょう。
被害に遭う危険があれば駆除を
- 子供がよく遊ぶ場所に巣ができた
- 家の軒下にできた
- ご近所さんの家に近いところに巣ができた
といった場合のように、被害に合う、他の人に迷惑をかけてしまう場所に巣ができた場合は早めの駆除をおすすめします。
駆除方法は、
- 駆除業者にお願いする
- 役所に相談する
- 自力で駆除する
という方法があります。
攻撃的なスズメバチを、自力で駆除することはおすすめできません。蜂に刺される原因のナンバーワンは自分で駆除したときの失敗ですし、なにより刺された時が危険です。
役所は対応が様々。駆除業者を紹介してくれる場合もあれば、防護服の貸し出しのみを行うという場合もあります。
業者は長年の知識から確実な駆除が望めますが、どこを選べばいいの、となることや料金が気になるところです。スズメバチ駆除の料金について紹介している記事もありますので、気になる方はみてみてください。
業者には、現地調査を無料で行ってくれるところもあるので、調査を行ってもらってからお願いするか判断できるようなところに頼んでみることをおすすめします。
スズメバチに刺されないようにするためには?
スズメバチには、反応しやすい服装や色、匂いがあります。
これらを知っておくだけでも刺されない工夫になりますので、チェックしてみてください。
スズメバチは黒色に反応する
スズメバチは黒色に反応して寄ってきます。
髪はできるだけ隠し、反応の薄い白色や銀色の服を着用するよう心がけましょう。
甘い匂いに注意
スズメバチは、果実など甘いものを好みます。
そのため、甘いジュースなどにはエサと勘違いして寄ってくることもあります。
整髪剤や香水にも注意
整髪剤や香水の匂いは、スズメバチが興奮する作用があると言われています。
巣がありそうな場所や蜂の近くでは使用を避けましょう。
もしスズメバチに刺されたときの応急処置
スズメバチに刺されたら、毒が回ることを避けなければいけません。
以下のような対処を行いましょう。
毒を手、または吸引機で絞り出す
刺されて注入された毒は、血液をわたって体内にまわっていきます。
少しでも毒の回りを抑えるために、毒は絞り出しましょう。
このとき、決して口で毒を吸ってはいけません。体内に毒が入ることと同じ作用になってしまいます。
患部を十分に冷やす
冷水や保冷剤などで、患部を冷やしましょう。
冷やすことで、毒が回ることを抑えます。
腫れがひどくなりそうならば抗ヒスタミン剤を
市販で売られている抗ヒスタミンを塗ることで、腫れや炎症を抑える効果があります。
腫れが引かない場合、熱が出てくる場合は皮膚科に行くことをおすすめします。
まとめ
スズメバチの種類やそれぞれの特徴について解説しました!
夏に見られるスズメバチは、巣を守ろうと攻撃性が増している場合がほとんどです。
そのため、自分から何かを仕掛けなくても刺される可能性もあります。
巣を見つけたとしても興味本位で近づかず、まずは自分の身の安全を第一にしてくださいね!
今回の記事が、スズメバチの種類を判断する材料、対処法としてお役に立てたのなら幸いです。
以上、ハチのコンシェルジュ中村でした!
![私がハチのトラブル・不安を解決する方法をご案内します。](https://hachi-con.com/wp-content/themes/stingerplus/images/side/img_staff.png)
私は中村、ハチ駆除屋さんで駆除業務に携わっているものです。
いきなりハチが現れたら、不安でどうしようもないですよね。そんなハチの駆除方法や対処法、豆知識をご紹介します。
「うちの蜂の巣の場合は大丈夫?」など、解決しない、不安なときはお気軽にお問い合わせください。
30分で到着、8000円〜